癌なのに手術も投薬もしないのって酷くないですか？と真顔で言われた。

…酷くないです。

ペットの闘病のブログとか読むと「どんなことでもする」とか書いてるけど、
そういうのさらっと見て思ったのは、そういう人しか記録残さないだろーな
ってこと。病気だって言われたけど、大げさな治療はしないでおくって人は
少ない訳じゃないだろうけど、わざわざ言わない(言えない？)からってのも
あるのかな。それは葬儀についても同じように感じてたけど、お金に糸目は
つけないので治してください!とかしないと自分が人でなしと思われるんじゃ
ないかと思っている人がいたら、それは違うよって。

ネコズに限らずペットのことはとても大事にしてる、けど、金も暇も体力も
無限にあるわけじゃないから取捨選択する、それは決して悪いことではない。
どんなに手間暇金をかけて1週間、1ヶ月、1年延命できたとしても、最後は
みんな死ぬんだよ。その時に人間が後悔しなければいいだけ。ペットは自分
のことを考えてくれた人間を恨んだりなんてしないから、大丈夫だから。

ただね、手をかけた人の方が「あの時ああしてたら」ってのが多い気がする
…自分で考えてないで決めたことが多いとそうなるのかもとちょっと思った。
「もっと早く気がついてたら」ってのも結構あるけど、毎日ご飯食べさせて
抱っこして撫で回してブラシしてトイレ片付けて、それでも気づかないなら
仕方ないンじゃないかなー…てか素人には無理でしょ。医者の善し悪しも
あることはあるけど、人間が気づいて連れて行くことが第一歩だから何とも
…あと、今までハズレ獣医にあたったことないのでね…。

毎日病院に行ったり、家で輸液したり、強制給餌されたりして生きてるだけ
の状態にしておくことがいいか悪いかは人それぞれなので好きにしたらいい。
手術が最善と考えるなら受けさせたらいい。「する」も「しない」も、その
決定がよくよく考えてだされたものであればあるほど、他人が口をだすこと
ではない…だすべきじゃない。

ワタシは寒い中嫌いな病院に連れて行くのは可哀相だし、薬飲むのも嫌い、
手術するにしても最悪のことを考える(手術中に死ぬとか後遺症が残るとか、
お腹開けたはいいけど手の施しようがないくらい転移しててそっ閉じした
とか、結局再発したとか)のと、年齢的なことも加味して「手術は受けさせ
ない」「効くかどうかもわからん(効かない確率の方が高い)抗がん剤は
投与しない」と決めたし、暖かい家の中の毛布の上で、ワタシと他の
ネコズと最後まで過ごせることが「うちのネコズにとっては」しわわせな
ことだと信じてるから「辛くない、痛くない、寒くない」だけに注力する。
病院に連れてくのも最小限(抵抗力の弱ってるねこに何か感染するかも知れ
ないしねー)。病気のねこだけでなくて、うちには健康なねこもいる、両方
大事で、両方のQOL、あとは人間のQOLも大事。誰かが犠牲になることは
誰もしわわせにしない。

大げさな(と言うと語弊があるな)治療はしない、葬儀も簡素にすることに
ついて「こう考えて、こうしたよ」ってのは都度残していこうと思う。
闘病記を書くつもりはないけど、ワタシが書いたことで少しでも気持ちが
楽になる人がいればいい。